日本語ラップインタビュー第1弾。
今回は、saseさんにインタビューさせていただきました。
配信サービスが発展していく中、レコードで日本語ラップを聴くsaseさん。
彼なりの「こだわり」や「レコードの良さ」について伺いました!
それはどうぞ。
文化に対する考え
ー日本語ラップとの出会いを教えてください。
日本語ラップとの出会いは、大学に入ってからだったかな。
ゴリゴリのラップのイメージとは離れた、元々好きだったオルタナと親和性のあるラップを聴き始めて、とりあえずサブスク(配信サービス)で探してみようって感じだった!
ーその頃はこだわりとかありましたか?
当時は、サブスクでプレイリストを聴いて新しい曲とかを探してたから特にこだわりというのは無かったかな。
でも、サブスクで音楽を消費することが当たり前になっていて、ちょっと寂しい気持ちはあったけど。
ーサブスクに対して寂しい気持ちって珍しいですね。
音楽に限らず文化ってお金をかけてナンボだと思ってて、音楽に関して言うとライブは積極的に行ったし、音源もなるべく買って物質で保有したいって気持ちが強かったからだと思う。
ー文化にはお金を使ってナンボって、どうしてそう思うんですか?
好きな文化の世界が衰退しないためにも、お金を落として楽しむことはある程度義務かなって僕は思ってる。お金をかけずに文化を消費することは、将来的な発展を潰すことに直結してるって考えているからかな!
レコードとの出会い
ーその気持ちがあったから形あるものを集め始めたんですね。どうしてCDじゃなくてレコードで集めようと思ったんですか?
最初は、めっちゃ気軽な気持ちだった!
単純にレコードを体験してきた世代でなかったから、集めてみようかなって感じ。
そう思って、オールインワンの安いレコードプレーヤーを買ってレコードを集めだしたって感じ!(笑)
ーレコードで音楽を聴き始めて何か変わったことありますか?
めちゃくちゃある!!
その中でも特に、音楽作品に対する見方が変わった。
サブスクで聴くことで一番欠落しちゃうのってアルバムを体験することだと思う。プレイリストとかで人気曲だけを聴けたり、他の似たアーティストを発見できたりするけど、アルバムをじっくり聴く機会は減ってる。
その反面、レコードは曲順を変えることもできないから、一曲ずつ聴くというよりもアルバム全体を楽しむっていうのがメインになった!
ーアルバム全体の流れを重要視するようになって気づくこととかありましたか?
アーティストが持つ、もしくは提示してくれる世界観に触れられるってことが一番大きいと僕は思う。
1曲単位じゃなくて、一時間弱かけて12曲ぐらい全体を聴くことで、最後の感想や感情が映画を観た後に似たような感覚になる。
あとは、デビットボウイとかは分りやすいと思うんだけど、活動時期によって全然テーマが違う。アーティストが語りたいことは、一曲じゃなくてアルバムごとの文脈で見ないと全体像が見えてこないと思う。
もちろん、アルバム内に隠れてる人気曲じゃない名曲とかも発見できるっていうのも醍醐味かな!
ーアルバム全体を聴くことで音楽を超えてアートに近い感覚なんですね。
レコードは特にアート性が強くて、アートワークが付属していたり、いわゆるジャケ写が綺麗だったり...。
本当に収集癖ある人にはたまらないと思うよ!
ーオススメの日本語ラップの名盤とかありますか?
ゆるふわギャングの「mars ice house」のラストに収録されている「don't stop the music」のrepriseがアルバム全体の雰囲気をメローに包み込んでて好きです!
ー最後にレコードを集めてみようかなって思っている方々に一言お願いします!
サブスクで聴くのとは圧倒的に違うのは、音楽と向き合っているのが実感できるということ!
ターンテーブルのスイッチを入れて、聴くレコードを選んでセットする。
サブスクにない、この「わざわざ聴く」って感覚が美学だと思う。
利便性は高いしいつでも音楽聴ける環境は嬉しいけど、時間とお金を好きなものにつぎ込むって幸せ。
レコードって機材と多くて高いイメージあるけど、もちろん初心者セットみたいなのもあるし、盤自体も安いものも多いから敷居は高くないですよ!!
まとめ
saseさんの音楽に対するこだわりが凄いですよね!
こういう方々が文化の発展や継続を真に支えていると思います。
ぜひ皆さんも日本語ラップにお金をドロップして、今後の発展を願いましょう!
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